「中学受験を考えるなら、早い方がいいですか?」

保護者の方から、よくいただくご質問です。結論から言えば、早く始めること自体は悪くありません。ただし、大事なのはそこではありません。

「何を早く始めるのか」

ここを間違えると、かえって遠回りになります。

先取り学習?

難しい問題?

応用問題?

もちろんそれらが必要になる時期はきます。でもそれより先にやるべきことがあります。

それは「自分で進める力」をつくることです。

机に向かう。

手を動かす。

少し考えてみる。

分からなくても、すぐにやめない。

一見すると、とても当たり前のことです。でもこの“当たり前”が実は一番難しい。

早い段階で差がつくのは知識量もあると思いますが、この「取り組み方」こそが一番その後に影響を及ぼします。そして低学年のうちは内容そのものがまだシンプルなのでやりやすい。

だからこそ

・「いつ」「だれが」「どこで」「どうした」のかを丁寧に読む

・途中式を書いて考える

・分からない問題でも少し粘る

こういった“学び方”を、しっかり身につけることができます。

ここを飛ばしてしまうと内容が難しくなったときに、手が止まります。

そして「やり方が分からない」ではなく、「自分はできない」と思ってしまうことが発生するのかもしれません。

中学受験は、決して簡単ではありません。だからこそ

「できるかどうか」ではなく、

「どう向き合うか」が問われます。

早く始めるべきなのは「難しい問題」なのではありません。

・少し考えてみること

(全体を見渡し、手がかりを探す)

・手を動かしてみること

(分かるところから広げていく)

この繰り返しです。そしてもう一つ。

保護者の方の関わり方。低学年のうちは「できた・できない」よりも「やってみたかどうか」を見てあげてほしいなと思います。最初はうまくいかなくてもいい。途中で止まってもいい。それでも「ちゃんと考えたね」、「さっきより進んだね」そういうお声がけをしていただくことで子どもたちは前へ前へ進むのだと思います。

「早期教育」という言葉にはどうしても“早く・多く・難しく”というイメージがつきまといます。でも本当に大切なのは「長く続く力」を、早くから育てることです。しかしその力は目に見えにくいものです。また、すぐに結果として現れるものでもありません。

でも、確実に差になります。

中学受験が始まったとき。周りが一気に難しくなったとき。そのときに「それでもやってみる」と思えるかどうか。すべては、そこにつながっていきます。

「できる」は楽しい。

でもその前に、

「やってみる」があります。その最初の一歩を早い段階から大切にしていくこと。

それが本当の意味での「早期教育」ではないかと思っています。

みっしぇる