「みっしぇる、冬期講習も5年生の授業出てもいいんですか?」

コハルが聞く。

「もちろん。最後までそのつもりだよ」

説明するとこの子たちは受験・入塾が6年になってからだったので5年の授業を受けさせている。5年単元の知識・技術がないと入試に対してスキルがあがらないのだ。5年授業を受けさせて、完ぺきではもちろんないがようやく仕上がりのめどもついてきた頃。気づけばもう12月初旬だ。ようやく、「一点でも多く」という欲みたいなものが出てきたかな。

コハルは先週、もう一つの栃木受験校KT校を受験。結果は〇。これで3人とも栃木で〇をもらったことになる。

3人とも【生まれて初めての受験】。それで合格をもらった。進学意思は当然、埼玉校の方が上だけれどどうしても、特に今年のこの子たちは栃木で転ばせることはできなかった。何が何でもデビューを飾らせることが大事だと思っていた。時として一つの合格は、一冊の問題集を解くよりも弾みをつける。今年はまさにそういう位置づけだった。

ここまでは、順調。

そして最後の冬期講習へと進む。

本格的な寒さは、その先にある本番へと3人を運んでいく。

「冬は…冬も3人セットだな」

奇しくも第一志望校が3人とも同じになった。つまり冬は3人の志望校に絞ってやれる。

テントウムシの冬越しのように、3人固まって、3人で春を待ち、そして3人一緒に春を迎えられたら。

1/10まで最後の2週間。冬期講習がもうすぐ始まる。