こんにちは。みっしぇるです。

大手塾を退職し、個人で塾を開いて1年が過ぎました。そして2回目の受験シーズンを迎えます。土地柄、11月にある栃木校がスタート地点になる子が多く、昨年も全員が受験しました。佐野日大中等教育学校を皮切りに受験応援にも出来るだけ行ってきました…現地まで。今年も東北道を走ることになるんだろうなぁ。

さて本題。

前述の通り、自分は2022年の3月まで大手塾の教室付け在駐職員として勤務していました。先に記しておくと、そこを退職した理由はそこに不満があったわけでも自分に落ち度があったわけでもありません。長くは語りませんが、ただ自分がいつも子どもたちに伝えていた「悔いなくやる」を自分に当てはめたらこうなった、とそれだけです。そこで独立を考え、実行し今に至る中で思った「大手塾と個人塾」の違いを記したいと思います。あくまで個人的な意見ですので偏るかもしれませんがお読みいただけると幸いです。

まず大手塾の最大の強みは「スケールメリット」というべき過去の莫大なデータ、並びに学校情報があげられます。これは個人塾では本当に難しく、特に学校情報は手分けして収集するにも限りがあります。しかし、だからこそ個人塾には地元の私立中や地元公立中の情報は集まりやすくその場所に特化した事情。情報には敏感かもしれません。まさに「地域密着」が個人塾の強みなのでしょうか。

また大手塾はテキストが画一です。個人的にはこれは大きいと思っています。良くも悪くも。

大手の時間講師(非常勤講師)は教室付けではなく色々な校舎を巡回し授業している場合が多いです(これは塾の特色によって差異はありますが大きくなればなるほどそのシステムを採用します。そちらの方が【塾にとっての効率】が良いからです)。その際教える内容がある程度決まっていればどの教室でも、どのクラスでも教えやすい。これはやる方としてはとてもやりやすく、ありがたいことでしょう。半面、校舎・クラスの特性に沿った範囲・問題は扱いにくいというデメリットはあります。さらに志望校に照らし合わせた指導もやりにくく、進度も画一です(後述しますがそこには【テストの事情】も絡みます)。もちろん講師の方によってはそこをしっかりと把握し指導される方も事実いらっしゃることも書いておきます。ただそれが一般的かと言えばなかなか難しいようです。

先ほど記したように個人塾は「地域密着」のものが多いので特定の学校の指導はやりやすく、またある程度の裁量もあるので「この分野・範囲はじっくりやる」というのも可能です(自分は結構コマをずらしてでも特定分野は時間をかけます。「この学校でこれは出る」というのがわかっていますので)。つまり自由裁量の中で「臨機応変な対応」は他のしがらみ?が無いのでやりやすいということですね。これはテスト(特に【週テスト】【確認テスト】)が多い大手では難しいところでしょうか。

さて、そのテストですが大手では週1、または2週に一度確認のテストを行う塾が多いです。これは「痛し痒し」ですね。「テストに慣れる」「短期的な目標がある」「場数をこなす」というものには有効です。しかし陥りやすいのはやはり「消化不良のまま本番に臨む」ということです。結果、テストだけでなく全体の学習が回らなくなり学習そのものが面白くなくなる。場合によっては入試までもたなくなるということもあります。特にすべてを完璧にこなそうと考える親御さまのご家庭に多いように感じます。

あと産業面に目を向けるとやはり「テストは儲かる」のです(それそのものは悪いことではないと思います)。また採点する人員やシステムの経費も「テスト代」には含まれていますのでそれなりの金額になります。まただいたいの場合、入塾時に「テストは必須」と案内されるのでそのまま受ける形がほとんどだと思います。

返すがえす、テストが悪いといっているわけではなく「必要な場合とそうじゃない場合」があるということをお伝えしたいと思います。テストが好きな子(たまにいます)は毎回ハリをもって受けると思いますので、そういう子にはいいと思います。ただあくまでもテストは「確認の作業」ですので、それメインになりそうなら少し見直す、一回くらいは飛ばしても…という余裕があってもいいのかなとは思います。おそらくそこは多くの個人塾は柔軟に考えていることでしょう。

まだまだ大手塾と個人塾の違いはありますが今回はこの辺で。もし他の視点でご興味がありましたらお電話でもメールでも頂ければ。

その子その子にあった塾を選んで欲しいと思います。そしてあくまでも学習をする、塾に通う主体が子どもたちであることも忘れずに選定してもらえるといいのかなと思います。

みっしぇる